ラルンガルゴンパ-忘れられない旅-
Lunakich さん
2023/07/17 投稿
コロナ禍前の話ですが、東チベット一人旅していた時の話です。
いくつかの町をバスを乗り換えて「天空宗教都市」とも言われる
秘境ラルンガルゴンパを目指していました。
途中に、たまたまバスの隣の席にチベット仏教の修行僧の方が座り、
マニ車という回転させると、回転させた数だけ内蔵された
経・真言を唱えるのと同じ功徳があると言われる手持ちのマニ車を回していて、
東チベットに来た!と心の中で興奮しながら、
さりげな~くチラ見していました(笑)
すると、全く言葉は分かりませんが話しかけてくれて
「マニ車回す?」と言っているような雰囲気で、
マニ車を貸してくれたのです!
英語も通じないようで、取り敢えず紙に
漢字を書き合って連想ゲームのように会話していると
私が目指しているのがラルンガルゴンパで、
知り合いがラルンガルゴンパで尼僧をしているから紹介するよ!!
という流れになったのです!
それは嬉しい??と思いながら、半信半疑でバスに乗っていると
約午後10時の夜に町に到着し、
この先のバスは明日の夜中4時出発との事。
(夜中はバスジャックされる可能性があり、危なくて運行しない)
「うわ~どうするかな」と思いながらバスを降りると、
修行僧がついて来い!とばかりに私の手を引いて歩き、宿に到着。
パスポートを見せ、部屋は別々にしたかと思ったのですが、、、
なんとベッド2台の同部屋!!
修行僧が襲ってくるとは考えられないと思いながら、内心ドキドキです。
バスの中での会話で、修行僧は教祖様を背負っているとの会話をしていて、
そうなんだ~と聞いていたのですが、
「その教祖様を見せるよ!」と、服を脱ぎ始めたのです。。
コレはヤバいかも!?と拳に力が入ったのですが
上半身を出した背中には刺青で教祖様が鎮座、
得意そうに私に見せると服を直しました。
本当に刺青を見せたかっただけ!(笑)
一難去って...とは言いますが、今度は二人きりの部屋で
「思い出に写真を撮ろう!」ベッドに腰掛け、隣へ座れと。
少し間を空けて座ると、密着してきて肩を抱き、、
私は仕方ないと思いながら写真撮影。
写真を見せると満足したようで、ベッドに入って寝てしまいました。
心配しながらも何も無く就寝。
翌朝、朝食をご馳走になり出発途中の町で修行僧とお別れして
ラルンガルゴンパに到着しました。
尼僧を紹介してくれると半信半疑だったのですが、
私の名前の書いた紙を持つ尼僧が迎えに来てくれていました♪
しかも、日本に住んでいた事のある日本語の話せる
尼僧を連れてきてくれたのです!!
残念ながら、名前を忘れてしまったのですが、
歳下で自分の意志で修行に来ているとの事でした。
彼女は、お経を読む修行を見学させてくれ、同じ食事をし、
集落内を案内して、部屋にも泊めてくれました。
お部屋は十分な広さのある個室ですけど、
トイレは共有トイレで特別でした。
トイレの中には、側溝の様な溝が少し角度を付けて2列あり、
その上に仕切りはあるのですが、ドアがありません。
要するに、便座の無い側溝にお尻を出して
用を足している他人を見る事になり、
下を見ると隣から他人の物が流れてくるという衝撃でした(笑)
シャワーは利用していないので分かりませんが、
とても良い経験をして、日本のトイレの親切さを
改めて感じる事になりました(笑)
全てボランティアで、チベット仏教を知って欲しいと好意で、
私に忘れられ無い思い出を作ってくれたのが、本当に感謝しかないです!
(先輩僧に面倒事を押し付けられたかもしれませんが)
たまたまの出会いから、少しのリスクはありましたが、
運良く素晴らしい経験ができる一人旅は辞められません!!
残念ながら、コロナ禍に外国人の立入が禁止され、
現在では運次第では行けるというような、
環境が変わってしまったようで、
本当の秘境の地となっているようですが、
機会があれば是非オススメしたい場所です!
女一人旅は色んな人に受け入れて貰いやすいのですが、リスクもあるので、しっかりと人を見極め、自分も勘違いされない行動を取る事が大事です。