モルディブ リゾート島とは一味違う人情|みんなの旅話

お客さまの声|クチコミ・評判

モルディブ リゾート島とは一味違う人情

まひと さん

2024/01/23 投稿

 


2024年1月、私は新婚旅行でモルディブを訪れました。

モルディブは一島一リゾート制を採用しており、
環礁(atoll)を形作る数百の島がそれぞれリゾートとして稼働しています。

通常、リゾートに滞在する旅行客はリゾートから出ることはありません。

ターコイズブルーの海、
白い砂浜と砂州、珊瑚礁とそれに群がる色とりどりの魚たちを眺めながら、
日光浴や水浴びを楽しみ、美味しい料理に舌鼓をうっているうちに、
あっという間に帰国の時を迎える――そんな旅行客も多いのではないでしょうか。

しかし、リゾートによっては
滞在中にガイド付きのマーレ観光ツアーをアレンジしてくれることがあります。

リゾートを一歩離れて、モルディブの首都マーレに足を踏み入れると、
地上の楽園とも評される数々のリゾート島とは一味違う人情を味わうことができます。

マーレはモルディブ全人口の80%が集中する世界有数の過密都市で、
ひっきりなしにオートバイと車が行き交う街です。

マーレでは政治や経済を司る国家機関のみならず、
ムスリムにとって重要なモスクも見られ、
モルディブの国教がイスラームであることを強く意識させます。

私はガイドに連れられて、マーレを3~4時間ほど観光しました。

観光のあいだ、終始感じたのは、
マーレで暮らす/働く人々のいい意味での「ゆるさ」です。

ナショナル・アート・ミュージアムに入ったとき、
スタッフが特別展の開催に向けた作業中だったにもかかわらず、
「常設展なら見ていっていいよ」と快諾してくれたり、
ナショナル・ミュージアムに入ったときも、写真撮影禁止の掲示があったにもかかわらず、
フラッシュを焚かなければ撮影を許可してくれたりと、
観光客に対して柔軟な配慮をしていただけたのが強く印象に残っています。

そして、お土産屋に入った途端、
売り場のおじいさんとおじさんが日本語でセールストークを始めたのにも驚きました。

基本的に、モルディブではリゾート島を含めて、
日本語を耳にする機会は少ないのですが、
日本人と見るや日本語で売りつけてくるあたりには商魂のたくましさを感じました。

写真に掲げたのは、マーレの漁港で水揚げされたばかりのカツオです。

モルディブは世界有数の魚介類消費量を誇りますが、
そのなかでも特にモルディブの人々が愛するのがカツオです。

リゾート島でもカツオを使った料理を楽しめますが、
マーレの魚市場では鰹節も売られていて、
日本を思い出す懐かしい香りに胸が熱くなりました。

インド洋の島国と太平洋の島国で偶然にも食文化が似通っているのは面白いですね。

もし読者のみなさんがモルディブを訪れる際には、
なかなかリゾート島から出る機会はないかもしれませんが、
可能であればマーレの町並みや市場を見ていただきたく思います。

モルディブの表と裏を両方見たとき、
リゾート島の「作られた楽園と絶景」がより味わい深く感じられるはずです。



旅トクアドバイス

マーレからリゾート島へ移動するスピードボートはかなりの速度で揺れるので、酔いどめを飲んでおくのが吉。また、マーレ市内を露出の多い格好で歩くのはNGです。薄手の長袖シャツ、長ズボン、帽子を着用して観光するとよいでしょう。