アクシデントでフランス人の優しさが身に沁みました|みんなの旅話

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アクシデントでフランス人の優しさが身に沁みました

ボースケ さん

2025/01/24 投稿

 

2024年9月、リタイア後の念願だった、
新婚旅行以来の妻との海外旅行に出かけることができました。


行先はスペインとフランス。


バルセロナから入り、友人のいるトゥールーズに行き、
さらにスペインにもどってアラゴンやバレンシアを訪ねてバルセロナに戻るプラン。


基本は自分たちでホテルや鉄道を手配しての自由旅行です。


予定通り、バルセロナの世界遺産を巡った後、
トゥールーズでは、地元の料理とワインをいただきながら、
現地で勉学に励む友人と積もる話をたくさんしました。


また近郊のカルカッソンヌ、
アルビなどを訪れフランスの世界遺産を堪能することができました。


すべて順調な旅です。


ところが、事件は、
トゥールーズからスペインに戻るときに起こりました。


ピレネー山脈の国境を鉄道とバスで越えていくコースをたどるべく、
フランス側の鉄道の終点までローカル線で行きました。


無人駅を出ると、バスの運転手が話しかけてきました。


「どこに行くの?」

「山越えのバスでスペインのカンフランまで行くのですが」

「その道は水害で崩れていてバスは不通だよ」


えーっ!?このルートの連絡乗車券を
フランス国鉄のホームページから問題なく買えて、
なにも注意書きとかなかったのに...。


ネットでなく駅で買えば不通を教えてくれたかもしれませんし、
ローカル線に乗る前に一応確認すべきだった、
とか後の祭り。


途方にくれている我々二人を見て、
バスの運転手は、迂回ルートをたどれるかもと、
スペイン側のタクシー会社に電話してくれました。


直接電話で話してみると、
相当大回りで300ユーロ(約5万円)と言われ、さすがに断念。


それで、その運転手が、
折り返しまで休憩中の鉄道の乗務員に話をしてくれ、
彼らが相談にのってくれました。


一旦ローカル線を戻って、北海岸に出て国境を越えるルートだと、
スペイン入国以降の計画を微修正して旅を続けることができそうです。


車掌さんが乗り継ぎの時間も調べてくれ、
その日のうちに国境まで行けることが分かりました。


戻りの車内で、予定していたその日のホテルのキャンセルや
新たなルート上のホテルの予約などしていると、
スマホの電池がなくなってきて、
車掌さんに「電源ある?」と聞くと、
運転士にも聞いてくれ「この車両にはないから、これ使って」と
自分のモバイルバッテリー貸してくれました。


バスの運転手さんも、鉄道の運転士や車掌さんも、
私の片言のフランス語を辛抱強く聞いて、
とても親切に助けてくれ、おかげでピンチを脱することができました。


バスク地方の国境の橋を越えたところのホテルで一泊して、
その後のスペインのアラゴン、バレンシア、カタルーニャの町や村をたどる旅を
ほぼ予定通り満喫することができました。


アクシデントがあったからこそ、
フランス人の親切さが身に沁みたり、
当初の予定にはなかったバスク地方の町を散策したりすることができました。


問題の山越えルートでは、
50年前に廃線となったスペイン・フランスの国際列車を復活させるプロジェクトが進行しているようです。


完成の暁には、今度こそはそのルートを旅してみたいものです。



旅トクアドバイス

スペイン、フランスでは鉄道は公式ホームページからの予約が便利でした。こまめにチェックすると、バーゲン価格があったりして、かなりお得です。