みんなの旅話～ほっこりアルバム～

昨年のクリスマス直前にイタリア中部にあるパルマという街に行きました。
パルマといえばハムでおなじみの街であるのです。
ミラノやローマといったイタリアの大都市と比較すると、正直観光で行く方は少ないかと思われます。

私が訪れた理由は、友達(イタリア人)がパルマに住んでおり、その友達から「イタリアのクリスマスは特別だ」と言われたこともあり行くことにしました。
そもそもイタリアはカトリック文化により、クリスマスイブに家族で集まってプレゼントの交換や食事を共にするというのが一般的とされています。
友達から「昼から家族と食事する」と聞いていたので、私も参加させて頂くことにしました。
クリスマスという特別な日であるということもあり、昼からイタリア名産トスカーナ地方のワイン、「トルテリーニ」と呼ばれるスープパスタという豪華な食事をとりました。
そもそもスパゲッティかペンネくらいしか食べたことのないような私にとっては、新しいパスタを味わえる喜びを噛み締めると共に、イタリアの食文化に魅了されていました。

昼ごはんが終わった後も、パルマ特産のハムやチーズを食べながら、夕方になれば友達とバーに行って再びワインを飲むという一日を過ごしていました。
そんな楽しい日々を生活する中でも印象に残った瞬間がクリスマスイブに友達の家でパスタ作りでした。
私の友達の家族は、毎年異なる種類のパスタを作るらしく、私も参加したパスタ作りの際には上記写真の「トルテッリ」と呼ばれる四角形をした詰め物入りパスタを作りました。
私の友達は生地の中に詰める挽肉・野菜を切り、お父さんが生地を作り、お母さんは調理された肉・野菜を生地に挟むというそれぞれの役割を担っていました。

私は全くパスタ作りの経験が無かったので、私の友達のサポートをしていました。
調理開始して４時間程経ち、ようやくパスタが完成した時は、謎の達成感を感じてました。(もちろん、私はろくに調理した訳ではないのですが。笑)
4時間かけて作ったトルテッリを茹でた後、スライスしたパルメザンチーズをかけ食べました。弾力と伸びのあるパスタ生地や挽肉の肉汁と野菜の絡みがより一層美味しさを引き立てるものは、もう言い表すことが出来ないものでありました。

食事中でも、友達の家族全員がイタリアの食文化や「食」に対する想いついて熱心に教えてくれました。
一年の中でも特別なクリスマスの時期に、本場で味わうイタリアの家庭料理そしてイタリアの人々の温かさに触れることが出来たこの3日間は、一生忘れることの出来ない体験であったと思います。