
哀愁と誇り漂うリスボン
AR10さん

2020/03/05 投稿
閑散期まっ只中の12月上旬、人生で4度目のポルトガル旅行に。
『哀愁』がキャッチコピーとしてよく使われる国なだけあり、秋から冬はしんみりとセンチメンタルな感傷に浸りたいと願う人々にうってつけの雰囲気です。
今回の行程はリスボン、カスカイス、シントラをちんたらと周って、綺麗な夕陽を見るのが目的。
控えめに言ってポルトガルは世界一夕陽が美しい国だと思っていて、それはユーラシア大陸の東端からわざわざ見に行く価値があります。
冬のヨーロッパは、とにかく日暮れが早い。世界一美しい夕陽を見ても、まだまだ夜が長い。
なので不必要なまでに長い夜を過ごすのに、サッカーを観るのは良いアイディアだと思います。
私が観たのは欧州チャンピオンズリーグのベンフィカ×ゼニトという、控えめに言ってかなりどうでもいい試合。
しかしそんなどうでもいい試合でもスタジアムには熱気があり、地元ベンフィカサポーターやロシアから来たと思われるアウェイのゼニトサポーターが歌を歌い、叫び、拍手をし、ブーイングをします。
そもそも知っている選手がほぼいない、しかも大型スクリーンに選手名も表示されてないので誰が誰だかさっぱり分からない。
かと言って目の前で試合をしているのにスマホをいじるのも気が引ける。
なので一番の情報源は、筋金入りサポーターと思われる隣に座っている赤いグッズを身に着けたおっさん2人組。
おっさん達が○○がいい、▲▲が今日はダメだ、今のはオフサイドだ、などと言うのを聞いてはなるほどと心の中でうなずいたり、いやそれは違うだろと突っ込んだり。
個人的な印象では、ポルトガル人サポーターは比較的おとなしい。
一般的に英国人やスペイン人が狂ったようにスタジアムで喜怒哀楽を爆発させるのに比べると、ポルトガル人は感情の出し方がマイルド。
しかしそれは決して冷めているという訳ではないのは、ゴールやスーパープレー、怪しいジャッジがあった時などに不意に声が大きくなり、手に持ったビールを巻き散らかすところを見れば明らかでした。
それで隣に座っているアジア人に腕が当たったりするとごめんね、とえへへと笑いながら謝ってくるのです。
しかしガッツリとは絡んでこない。それもシャイなポルトガル人らしくてかわいい。
試合が終わると数万人のサポーターが悲喜こもごも、家路についたり街に繰り出したり。
勝っても嘆きや愚痴が多いのは、クラブへの思い入れや誇りが深い証拠。
地元に心から熱狂できるクラブがありチャンピオンズリーグを観れるってうらやましい、と少し羨望と哀愁を感じながら極東の国に帰ったのでした。

ユーラシア大陸最西端のロカ岬は観光客が多いので、そこから20分ほど北に歩いたビーチで夕陽を見るのがよろしいかと。









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