懸け橋プロジェクト、第二回目は”Atelier Bloomy”より野口さまにお話を伺ってきました!海外での買い付けから、制作、販促もご自身でこなす野口さまのアクセサリー作りへの想いを語っていただきました。
野口 文子 さま
武蔵野美術大学 工芸工業デザイン学科卒業。個人で書籍やグッズ、インテリアファブリックなど多分野のデザイン業をしながら、2008年頃よりAtelier bloomyの運営。
https://instagram.com/atelier_bloomy(Instagram)
時間が形になる
本日はどうぞよろしくお願いします!
ウェブサイトのプロフィールを見るといろんなことをされてきたようなのですが、なぜアクセサリー作りをお仕事に選んだのでしょうか?
私は大学で彫金を専攻していたのですが、バーナーで火をぶわーとするのが割と怖くて…たまたま東京の浅草橋で問屋さんのパーツを見たときに、これなら火を使わずにできるなと思いついたんです。 まだ子供がちっちゃかったので家でできることがあればと思っていたところに、お店でパーツを見てやってみようと。
大学にいたときもアクセサリー作りはしていらっしゃったのですか?
いや、全然です。学校の課題が大変だったので、彫金や石を扱うことはしていましたが、今のようなアクセサリー作りとは技法が違うので、独学で始めました。
アトリエBloomyという名前はどうしてつけたのですか?
なんか特に意味もなく10年前につけて…お花でBlossomとか咲き乱れるみたいな感じがいいなと思ったんです。お花に関係する名前がいいなと思って。
雰囲気がいいですよね。
急にぱっとイメージが下りてきた感じなのですか?
そうかもしれないですね。結構考えてから決めるタイプなんですけど、この時はわりと考えずに決まったかも。
物づくりをされる方はやっぱり感覚が違うのかなって感じますね。「お花」というキーワードがでましたが、作品のテーマというか伝えたいことはあるのでしょうか?
そうですね、色とりどりなイメージにはしたくて。
いろんな種類のお花がぱあっと咲いているというイメージはあります。
▲ 素敵な作品はこちらのネットショップでご購入いただけます。 ▲
プロフィールの中で、「時間が形になる」という表現があったのですが、これにはどんな想いが込められているんでしょうか?
それ結構聞かれるんですけど…例えば指輪。今は指輪としてひとつのアクセサリーになっていますけど、もともとはパールや茶色のビーズひとつひとつと台座があるだけで、材料だけ見ると何になるのか全くわからない。 ネックレスでも紐とたくさんのビーズで、よくキットとして売られてますけど、それを見ても「本当にこれで作れるの?」と思うことがあります。それが時間をかけてひとつの形になって、身に着けることができるということから取っています。
イメージが先行してあって、それにあうパーツを探しにいくという感じなんですか?
それもありますし、パーツを見て気に入ったものを購入することもあります。その場合はすぐに使うことはないので2~3年寝かせたりとか。大学生の時に集めたビーズがまだあって、それを今使ってみたりなんてこともあります。
それこそ時間が形になっている感じがしますね!
そうですね!だから本当に今の新商品の金具に60年くらい前のヨーロッパの古いパーツを合わせたり、そういうことはよくあります。 それが汚いという人もいれば、趣があるねという人もいるし、いろんなお客様がいて反応も様々です。イベントなんかをしていると、あーこれをこういう方が買うんだなーと発見があったりして、結構面白いですね。
作品がつないだ“縁”
作品によって野口さんの意図があって作られると思うんですが、個展などを開いてうれしかった反応とかありますか?
初めて来てくれる方ってもちろんうれしいんですけど、リピーターになってくださる方もいて。それって作品を気に入ってくれてまた足を運んでいただけることなのでうれしいです。
初めの方はもちろん、リピートしてもらえると嬉しいですよね。
最近だと、リウマチで手が思うように動かせない方がいて、そういう方ってネックレスとかしづらいんじゃないかと思って、「なんて声をかけていいのだろう」と考えてしまったんです。
そしたらその方がネックレスを買ってくださったんです。「姉がいるからつけてもらいます」と言って。それからまた個展があった時に、体が不自由なのでお呼びだてして悪いかなとは思ったんですけど、お誘いしてみたら来てくださって! そしたら「こういう機会がないと出かけることもない」とおっしゃったんです。外にでられることがうれしいと思ってもらえてうれしかったです。
それは作品がつないだご縁ですね。ぜひわたしたちにも東京の方であるときお知らせください!海外への仕入れはいつごろから始めたんでしょうか?
仕入れといっても個人でいくので、キャリーケースで運べるくらいのものなんですけど。うーん、5年くらいになるかなぁ。
向こうに直接行くといろんなものを見られていいですよね。
そうですね。仕入れるという感覚的なことがいいかなと思います。空気感とか全然違うので、その辺はいいかなと思っています。ただ、中国に行ったとき結構大変で…
幕張メッセのようなところにいっぱいブースが入っているんです。「布地館」「服資材館」みたいになってて、延々とボタン屋さん、またボタン屋さん、またボタン屋さん…みたいな(笑)
えー楽しそう!
本当にいっぱいお店があって疲れましたね。最初の2時間くらいは楽しかったんですけど、「まだあるのー!?」って感じで(笑)
▲ 野口さまが実際に仕入れてきたパーツたち ▲
作品に物語を
最後に、これからもっとこんな作品が作りたいとか、叶えたい夢を教えてください!
ある方が「ものを作るのと同じくらいの時間を販促に当てないと、今はいけない時代だ」ということをおっしゃっていて、その通りだなと思って。ウェブでお店をやろうかなとかそういうことは思います。
販促難しいですよね。
そうですね。でも販促と一口に言うとあれですけど、作品に物語をつけてあげるとか、そういうことが非常に大切だと聞きました。
私のイメージですが、そういうのを言葉にできないから物をつくるんじゃないかなと思っていました。
はい、私もそう思っていたんですよ!でもそうじゃいけない時代みたいです(笑)
えー!?
今日初めにアトリエBloomyがどういう意味だかわからないと仰っていたのは、私はきっとそうなんだなと思いますし、私たちが想像するのがまた楽しかったりとか…
でも私もそういうお話を聞けてすごいよかったです!
自分でつけて10年以上してて、変ですよね(笑)
いえいえ!でも野口さんのこれからの作品作りもぜひ応援したいです!
今回は貴重なお時間をありがとうございました。
はい、群馬では酒蔵などでよくイベントをするので、ぜひこちらにも遊びに来てください。ありがとうございました。
▲ 左:深津 中:野口さま 右:齊藤 ▲
世界とつながろう!懸け橋プロジェクトについて
世界とつながろう!懸け橋プロジェクトは、世界で活躍する方を応援し、日本と世界の懸け橋になることを目指すプロジェクトです。世界へ羽ばたく方、これから羽ばたこうとしている方に、広報チームがインタビューをしてその夢を語っていただいています。
ふかつ
広報チームリーダー。普段は弊社サイト制作を担当。今行きたい国はフランス!サッカーが大好き。
さいとぅ
広報チームとして活動中。カナダに留学経験あり。今行きたい国はチェコ!一人海外旅も好き。